Editorial

EHSへの取り組みが各所で力強く動き始めた

[2007年08月号]

By 日本版 編集長 高橋 潤
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 環境・健康・安全(EHS:Environ-ment, Health and Safety)活動が各所で活発に議論され始めているようだ。

 もちろん、SEMIやSEAJはその取り組みを以前より推進していたが、実際の現場では工場の壁に掲げられた安全や健康管理を促し、資源の無駄使いを注意するだけの「看板でしかなかった。

 SEMIは弊誌6月号掲載のSEMI News and ViewsのコーナーでEHSの取り組みを紹介し、このEHSの影響は国境を越え、サプライチェーンをたどって広がり、テクノロジーそのものを左右していると記述している。

 さらに、企業全体の持続的発展に上可欠な最重要課題として取り組んでいるという。この傾向は、大手企業が牽引しながら、どうやら本物の潮流となりつつあるようだ。

 半導体メーカー、装置メーカーの経営陣に話を聞く機会に恵まれたが、各人が口を揃えるようにして指摘したのは、このEHSへの取り組みの重要性だった。その中でも「安全対策は当たり前であり「環境対策は我々の責務だと述べている。コストとの兼ね合いも無視するわけにはいかない。しかし、労力とコストを投じても守らなければいけないもっと大きなものがあることに我々は今気付いたのかもしれない。


いずれ思い切った改革をする空気に変わる

 いつも楽しく読ませていただいております。私なりに日本の半導体産業やエンジニア育成についていくつか考えていることを述べたいと思います。

 日本の半導体企業の経営者の能力を問う声をよく耳にします。基盤技術がそろっており、多くの関連業者も集まり、業者に対する要求も細かい日本企業は、外国の企業に比べるとやりやすい環境にいるはず。どこかで、日本企業は支払いが悪いという業者さんのコメントを読んだのですが、そういうことも含めそうとう甘やかされた環境にいるといってよいのでしょうか?それでもその優位性を生かせず、逆に劣勢に立たされています。

 また、日本の半導体工場ではエンジニアはかなりの長時間働いているようです。たぶん世界有数でしょう。元気のある日本企業でも、その激務のために辞めていく方も相当数いるとお聞きします。しかし、転職など人材の流動化が進んできた昨今では、そのやり方では優秀な人材を長く確保することは今後難しくなると思います。長時間勤務で非効率というのは海外から大いに敬遠されるところです。各人の能力や仕事の成果について考え方を変えていくべきではないでしょうか。経営者だけでなく、各エンジニアの能力もすでに諸外国に追いつかれ、ある特定の能力に着目するとすでに追い越されているかもしれません。めまぐるしく技術の進歩する業界ですので、常に外に対してアンテナを張って、外国人とも自由に意見交換できる能力が必要になると思います。 日本に多い「一人でがんばる職人肌の人は、他に対して少しずつ遅れをとることになるかもしれません。これからの人材、若い学生やエンジニアは、教育や育成といった外から与えてもらうことに期待するのではなく、成功するためにどこでどういった能力を身に着けようか、という能動的な姿勢でいて欲しいです。周りは、求められた時にさっとそういう機会を与えられるようになりたいですね。やる気のある学生にはどんどん企業でのインターンなどの機会を与え、留学の道なども開いてあげたいです。

 実際には、日本人は基礎学力が高く几帳面な方が多いので、アメリカの大学などでは、研究者として歓迎するところもけっこうあります。機会はあります。ただその存在を知らないだけかもしれません。逆にやる気のない人材は仕事がない、または安い仕事しか与えられないという情況でかまわないと思います。好き勝手なことを書かせていただきましたが、私自身は日本の半導体産業にそれほど悲観していません。というのも、自然の流れに任せれば、もう少し試行錯誤した後、自ら復活してくると思っているからです。今はまだ膿ができっていない状態だと思います。もう少し切羽詰ってくれば、いずれ思い切った改革をする空気に変わるのではないでしょうか。そのときには何らかの貢献ができるよう自分の能力も磨いていきたいと考えています。

(匿吊希望)


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