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IP侵害により装置・材料産業が危機的状況、
被害総額は40億ドルとSEMIが発表

[2008年06月号]

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 SEMIは、「半導体製造装置・材料サプライヤーは知的所有権(IP)保護における深刻かつ重大な難局に直面しており、マイクロエレクトロニクス産業全体が経済的に大きな損失を被っている」と発表した。

 これは、SEMIが発行した白書「危機に瀕する技術革新−−知的財産権の難局そしてチャンス(Innovation at Risk - Intellectual Property Challenges and Opportunities)」において、装置・材料業界全体の売上の56%を占める49社のSEMI会員企業を対象にNoblemen Group社によって実施されたレポートによるもの。同書には、詳細な調査結果と状況改善のための提言がまとめられている。

 この調査によると、IP侵害が増え続けているのは、世界の多くの地域でIP保護法が脆弱で、その執行や罰則が十分ではないこと、アジアへのアウトソ−シングやオフショアリングが進んでいること、消費者主導の市場において半導体業界がコスト削減を追及していることなどが要因であることが判明した。調査に協力した企業の約90%は、コア技術、主力製品、スペアパーツ、コンポーネント、営業機密、商標の侵害、偽造、盗用など、何らかのIP侵害を経験したことがあると回答しており、54%の企業は、これらの侵害が深刻あるいは極めて深刻なものであるとしている。

 SEMI社長兼CEO Stanley Myers氏は、「IPの権利保護は、半導体製造装置・材料業界にとって深刻な問題。重要な技術の半導体メーカーへの提供は、IPが保護されていることによって可能となる」と述べている。

 SEMI副会長で米Cymer社CEOのBob Akins氏は、「競争が極めて激しいグローバルビジネスの環境では、IP保護が不可欠であり、これにより半導体産業の技術的進歩を支える多額の研究開発投資も可能になる。IP侵害は、どのような形であれ、ムーアの法則を維持していくために必要な次世代装置・材料の開発を阻むものである」と述べる。

 また、東京エレクトロン株式会社 代表取締役会長兼CEO東 哲郎氏は、「半導体製造装置・材料サプライヤーは、複雑かつ高度なシステムを専門性の高い市場に提供している。IPの侵害が続けば、次世代半導体デバイスのための新たな装置や材料の開発が揺るぎかねない」としている。

 調査に協力した企業は、台湾、中国、韓国、北米を最も懸念される地域として挙げている。しかし、IP侵害の形態や種類、その理由は、それぞれの地域でさまざまであり、特に北米の場合にはその多様性が顕著だとしている。また、約53%の企業が顧客(半導体メーカー)によってIPが侵害されたと報告している。

 60%近い企業がIP侵害に対して訴訟を起こしているが、法的手続きにコストと時間を要し、また結果の予測が難しいといった理由により、満足のいく結果を得ているのは48%の企業にすぎない。訴訟費用や訴訟結果のばらつきも、企業の懸念事項となっている。

 調査に協力した企業の内60%以上が、IP侵害により売り上げや市場シェアの減少といった経済的損失を受けており、その額は業界の年間総売上高の1〜2.5%に及ぶと推測されている。全体として、IP侵害による業界の経済的損失は、売上や市場シェアの減少、値下げによる売り上げ減、市場評価減を含め、年間20〜40億ドルに達しているという。

SEMI(プレスリリース)

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