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Lithography
ニコンとSynopsysが最先端OPCを実現
[2008年01月号]
図 評価に、理想OPCモデルとスキャナベースのモデルを使うと、実際のSi上でのピンチングやブリッジングエラーの特定に役立つ。図中一番下のシナリオではOPCの結果が理想的なケースによくマッチしている。
(出典:ニコン、Synopsys)
SynopsysのOPC(Optical Proximity Correction:光学近接効果補正)ソフトウェア「Proteus」の最新版には、ニコンの露光装置に固有のデータが組み込まれている。両社は固有の露光特性情報を反映したスキャナ・パラメータモジュールを開発、45nm以降のIC製造に必要とされ、製造工程に適したOPCとRET(Resolution Enhancement Technology:超解像技術)リソグラフィのシミュレーションモデルを実現した。
特定のスキャナパラメータについての情報を増やす代わりに一連のパラメータを理想化することから始める、とSynopsysの製品製造グループディレクターTracy Weed氏は説明する。「実際にテストウェーハを流し、ウェーハ上での理想から特徴や違いを調べることで、多くの補正を行う。それらをOPCモデルに当てはめ、OPC Proteusの一部の機能として顧客に提供する。そして、顧客はウェーハ上で得たいパターン忠実度が実際に得られるようにする」。
Nikon Scanner Signature File(NSSF)は、照明器、投影レンズ、レーザースペクトル、波長、屈折率媒体、開口数(NA)などの装置パラメータなどの情報を提供。現在、パラメータはネットワーク上で入手でき、Proteusモデリングソフトウェアからアクセスできる。
45nm以降、許容できるCD誤差は2〜3nmとWeed氏はいう。「65nm、45nm、そして32nmへと移行していく中、装置の詳細な性能を制御する必要がある」。モデリングするものとして以前は考えられなかった便利なパラメータの例としては、照明器の瞳孔充填、偏光などがある。また、液浸リソグラフィと高NAの導入は「本当にRETの見方を変える」(Weed氏)。
現在のOPC設計ツールは、リソグラフィ装置の理想化されたモデルを使ってマスクパターンの光近接効果補正を行っている。これは反復プロセスで、最先端の技術ノードでは精度が不十分の可能性がある。ニコンとSynopsysの新手法では、スキャナ評価を伴うスキャナベースのOPCモデルを実現させ、新たな物理学に基づいた性能を実現する(図)。
最大の成果は、ジョーンズ行列によってレンズ内での分極効果を数学的に表す能力である。たとえばハードウェアによる加速を用いた他のEDAスキームは、コンピュータ集中型の手段を用いる必要がある。NSSFと50カーネルのみを使用しているモデルは、256カーネルを使用するジョーンズ瞳孔なしのOPCモデルより精度が高い。
この新しいインターフェースはニコンの露光装置「NSR-S610C」、「NSR-S609B」、「NSR-S308F」で使用することができる。最新版ソフトウェアではまだモデル化されていないパラメータはフレアとステージ同期化である。「このバージョンに反映されていないものは開発中だが、精度向上に必要なものの大部分は備わっていると言っていい」(Weed氏)とした。
ニコンとSynopsysの協業は最高のタイミングで行われた、とニコン米国法人Nikon Precision社マーケティングディレクターのBernie Wood氏はいう。「これらの要素は65nmで極めて重要になる。特に偏光は65nm以細でカギとなる要素であり、45nmに到達したときに足を踏み入れるレンジだからだ」と同氏はいう。「今の半導体業界はこれを必要としている。そして、それを初めに提供できるのはSynopsysである」。
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